脳の血管に起こる病気の総称

脳に送られる血液の量は1時間で48リットルにも上りますが、その血流が何らかの原因で阻害されれば重大な問題が起こります。血管が詰まって酸素や栄養が行き渡らなくなり、細胞が壊死するのが脳梗塞、血管が破れるのが脳出血とクモ膜下出血です。脳卒中は、それらの総称です。

卒中はその言葉の意味するとおり、多くは突然やってきますが、実はその前後に、動脈硬化が起こっています。それも現在では、頚動脈エコーや脈波速度の測定で簡単に診断できるため、気になる方は検査を受けましょう。

脳卒中のおよそ7割を占め、日本人に一番多いのが、サッカー日本代表のオシム元監督やプロ野球巨人軍の長嶋重雄名誉監督などの罹患でも知られている脳梗塞です。

血液が行き届くなった部位が壊死するため、その部位によって言語、運動障害などのさまざまな障害が起こります。発症から3時間が治療の最初の目安となっており、タイプによってはこの間に血栓を溶かすt-PA(アルテプラーゼ)療法を行えれば、後遺症は軽度で済みます。

脳卒中の前触れには、視野の一部が欠けたり、ものが二重に見えたり、ろれつが回らない、足元がフラフラするなどの一過性脳虚血発作があります。10分前後で収まることが多いため、疲れのせいと考えて放置する方も少なくありませんが、3ヶ月以内の脳梗塞発症リスクが高いので要注意です。

続いて多いのが、脳卒中の2割を占める脳出血です。クモ膜下出血は相対的に起こりにくいですが、発症者の3分の1は死亡、3分の1は社会復帰が困難なほどの後遺症が残る恐ろしい病気です。頭が割れるような頭痛が前兆として起こるのが特徴ですので、すぐに救急車を呼んで病院へ行きましょう。

最近はMRIやMRAなど検査機器の進歩もあって未破裂脳動脈瘤の早期発見が進み、予防的手術も増えてきました。クモ膜下出血は遺伝可能性が強いので、両親や兄弟、親戚に該当者がいる人は事前に検査を受けるとよいでしょう。

Copyright© 2010 生活習慣病ガイド Allrights reserved.